• 2023年の、〇と✖

    2023年の年末は慌ただしかったので、今更であるが毎年恒例の1年間を〇と✖で振り返ってみたいと思う。

    〇な事
    ・4年ぶりに海外旅行に行けた事
    予約段階からすっかり海外旅行のリズムを忘れていたが、時差ボケ以外は何とかなるものである
    ・断酒した事
    極めて体調が良い、移動が自由自在なので夜でも遠方での予定が入れられる、アルコールよさらば
    ・空冷エンジンに精通した極めて腕の良いメカニック氏に巡り会えた事
    メカニック氏は極めて強面の顔であるが、腕は確かである、エンジンも高回転まで抵抗なく回る、エンジンオイル漏れも止まった
    ・家族に歯科医師が増えた事
    娘が歯科医師になった、感無量である、筆者の身内には異常に歯科医師が多かったが老衰による死亡で純減していた、ここ数年では純増している、パパは歯科医療の事を何でも知っている
    ・大病をしなかった事
    ぎっくり腰にもならなかった

    ✖な事
    ・実は高血圧である事が判明した
    ・プライベートではあまりマメではないので、思った事があまり実行出来ていない
    ・関西弁をマスター出来なかった事
    ・英語力が向上していない事

    2023年も全体的に〇の多い1年で有り、2024年に繋がる仕込みの1年であった。

    医療法人社団 K-スマイルデンタルクリニック
    理事長 北田雄丈

    〒110-0005
    東京都台東区上野6-16-16 上野ORAGAビル6F
    03-5816-0345

  • 日常とライフワーク

    インプラント治療は知力と体力を必要とする事に異論は無いだろう。筆者は現在ではインプラント治療の後に、極度の疲労を感じる事は無い。インプラント治療に対する筆者の概念に大きな変化があって以降は、特に極度の疲労を感じる事は無い。要するに筆者にとってインプラント治療は日常的な治療ではあるが、通常の歯科治療以上にライフワーク的な存在になっている。
    インプラント治療をした患者さんの人生と、ライフワークとしてインプラント治療を行う筆者の歯科医師としての人生とは、常に一体であると考えている。

    インプラント治療に限らず、診査・診断の後に患者さんに説明をした後に治療方針を決めていく。治療方針がが決まった後の歯科治療は、ある程度はシステマチックに行うものであり、インプラント治療も例外では無い。初期治療の段階から治療計画に沿って治療を行う事により、治療時間に対する治療効果は飛躍的に高まる。入念な準備と分析の元に行われるインプラント治療は、インプラント治療後に極度の疲労を感じる事は無い。

    現代のインプラント治療は非常に完成されているので、以前に書いた親知らずの抜歯の方が難しい場合もあり、インプラント治療以上に知力と体力を必要とする事が多い。両者に必要な時間は、同じ60~90分程度であるが、筆者の感想は大きく異なる。

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  • 親知らず

    当院にも親知らずが痛みの原因になっている患者さんが多く来院される。初診時にいきなり親知らずを抜歯する事は無く、投薬と洗浄などで消炎をした後に対策を考える事が多い。
    患者さんと入念なお話し合いの上、経過をみるか抜歯をするのかを決めていく。当院では年単位で経過をみている患者さんも多いが、生活に影響の無いタイミングで抜歯をする事が多い。
    親知らずを抜歯する場合、親知らずのポジションにより難易度が大きく異なる。親知らずの抜き方によって、術後の痛みと腫れが大きく違ってくるという事実も覚えておいて欲しい所である。
    要するに準備をしない乱暴な抜歯をすると、抜歯後に痛みと腫れが長引く傾向にある。

    口腔内の深い位置にある親知らずを抜歯する場合、筆者は歯槽骨は触らずに親知らずを細かく分割する手法を採る事が多い。抜歯の後はコラーゲンの抜歯創用保護材を抜歯窩に入れて、優しく縫合するのが良い。テンションを強く掛けると長期的に見てあまりよろしくないのである。親知らずの抜歯は実はインプラント治療よりも難しい場合があるので、入念な準備が必要なのである。

     

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  • 口腔内細菌と口腔内環境

    筆者の後輩も通常の患者さんと同様に治療に通ってもらう事が多い。歯科医師では無い後輩も多く、口腔内環境も決して良いとは言えないので、彼らに定期健診は必須なのである。
    後輩の治療時に不思議な現象を感じる事がある。どう考えても親知らずが腫れてしまう様な(悪い)口腔内環境であるにも関わらず、その様なトラブルが起きた事が一切無いという。
    親知らずのポジションが深く、抜歯後の治癒に時間が掛かる事が予想されたので、抜歯は見送って定期健診で経過観察をしていた。

    そんな可愛い後輩の親知らずが腫れてしまったという。数年間定期健診で経過を見ていたにも関わらず、親知らずが腫れてしまったのである。来院してもらい口腔内を見ると確かに親知らずが腫れている。口腔内環境に大きな変化が無いが、数年間問題の無かった親知らずが腫れている。後輩に詳細な問診を取ると、最近同棲を始めたという。更に詳細な問診を取ると(やはり)お相手には虫歯が非常に多いという。つまり口腔内細菌叢が変化したために、親知らず付近の歯肉が細菌感染して腫れてしまったという事なのである。

    可愛い後輩のお相手にも治療に来て頂いて、口腔内細菌の低減を兼ねた治療をが必要な事を説明する。結果的にお二人とも口改善すれば改善すれば、お互いの口腔内細菌が移動して相手に迷惑を掛ける事も無くなるのである。口腔内細菌は移動してしまうという困った特性を持っている事をしって欲しい。

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  • 歯内療法・根管治療

    歯科大学によって講義の内容が大きく異なる事はあまり知られていない。その中でも歯内療法・根管治療(歯を保存する為に行う歯の内部の治療)に関しては歯科大学によって講義の内容が大きく違うのは今も変わりないだろう。現代の歯科治療では歯科用拡大鏡などの使用による超高倍率に拡大された明視野と、各種歯科材料の進歩により治療精度が大幅に向上している。
    歯内療法・根管治療においても前記した歯科治療の前提条件が進化しているので、最新で世界標準の治療概念を理解して確実に実践する必要がある。如何なる時代背景であっても術者である歯科医師の知識がアップデートされている事と、確実な治療テクニック・治療センスが重要になる。

    歯内療法・根管治療に関しては洗浄と消毒がポイントである事に変わりは無いが、洗浄と消毒に対する考え方とテクニックは筆者が学生時代に講義を受けた時と、最新の世界水準とは異なっている。こうした異なっている部分を認識してアップデートする事が重要なのであり、(痛みの原因となる感染根管治療の必要が無くなる為と感染根管治療の確実性が高まる為に)患者さんの利益に直結する。具体的には従来の知識と手技に加えて、臨床の20%をアップデートする感覚であろう。実は歯内療法・根管治療の分野はインプラント治療と比較して地味に捉えられる事が多く、多くの歯科医師は歯科大学卒業時の知識のまま臨床を行っていることが多いのではないだろうか。

    現代の歯科治療は超拡大された明視野と、治療に関するアップデートが不可欠なのである。

     

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