2019年08月31日 続・ネジの締め方とインプラント 通常歯科医師が行う治療は歯肉・歯槽骨の上、漫画的に言えば普通に見える範囲を治療する。口腔外科・インプラント手術では歯肉の下・歯槽骨を調整して抜歯、インプラント埋入を行う。実はインプラント手術時に注意しなければいけないポイントは世界中で共有されておりその一つにオーバートルク(締め込みトルク過多)がある。 色々な表現があるが漫画的に言うと、インプラント埋入は歯槽骨にインプラントのフィクスチャー(歯根に相当する)を埋め込む作業である。色々なデバイスがあるが最終的には術者の感覚で判断するところも多い。フィクスチャーにアバットメント(歯の修復の土台に相当)を締結(別パーツで口腔内で漫画的に言うと合体させる)するのもスクリュー(ネジ)である。この締結がずれるとインプラント治療が台無しになってしまう。 つまり、インプラント治療では意外にアナログで漫画的に言うとネジ物を扱う事が多いのである。実は他の歯科医師にインプラント治療と説明~指導するときにこのネジを回す感覚・独特の感覚を説明して理解してもらうのが非常に難しい。思うに歯科大学に入学する前からドライバー、出来れば精密ドライバーで作業する習慣がないと究極の所までは理解できないんじゃないかと感じる。 個人的には現代の歯科治療で意外にもネジの締め方が重要なのである。幼少~少年期の各種工作が今こんなに役に立つとは当時考えもしなかったが。 医療法人社団 K-スマイルデンタルクリニック 理事長 北田雄丈 〒110-0005 東京都台東区上野6-16-16 上野ORAGAビル6F 03-5816-0345