金属→セラミックへ
今年に入ってから金属をセラミックに治したいという希望の患者さんが多い。特に男性が多いのが当院の特徴で、以前に書いた様に諸々を診断した上で工夫して治療を進める必要がある。
長年金属の歯を使っていた弊害を取り除き、理想的に治療するのであるが文章にすると短く簡単であるが、実際の治療は時間が必要であり、集中力を維持することが大切である。
1回のアポイントを長めに取り、計画的に治療を進めるのであるが同時に歯周組織の状態を整えるのもポイントであろう。
ポイントを押さえてノウハウを駆使しつつ、プラスチックの仮の歯で顔貌と調和を取り、形・発音などを入念に確認するが、この仮の歯の段階で多くの患者さんは感動してくれるのが嬉しい。
技工士さん立ち会いで歯の色を決めてセラミックの歯を作成し、完成後に口腔内に装着する。長年の悩みを解決出来た喜びを共有出来るのは嬉しいものであり、手先が器用に生まれて(特技を生かせる歯科医師になって)良かったと思う瞬間の一つである。
この集中力を長く維持できる努力はしているが、筆者が60代・70代になった時に同じペースで治療が出来るかどうかは不明である。
歯科医師の旬は意外に人生の後半に差し掛かった時期であるのかもしれない。
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