パン争奪戦
偶然に見つけたパン屋の人気が過熱している。神奈川県の半島先端にあるそのパン屋は、何と小麦から自家栽培しておりパンも当然美味なので、近い将来この店のパンは争奪戦になると予想していたが、その時期はかなり早まってしまった。電話で予約すれば取り置いてくれるが、休日の予定は行き当たりばったりな事が多いので、朝パン屋に予約の電話を入れるという発想には至らなかった。土日には15時前にパンは完売してしまう事が多いので、これからは前日に予約の電話は必須であろう。
大音量でヒップホップが流れる店内は非常に狭く、一度に入店出来る人数は4人に制限されている上に、お会計がクラシックなシステムなので、店の前には行列が出来てしまう。特に真夏は暑いので、日傘の貸し出しも必要な程に待ち時間は長い傾向がある。それでも人々はパンを求めて長時間待つのである。実はパン屋の近隣にある地産地消で話題の飲食店にパンを供給しているので、そちら経由のお客も多いという。一度食べれば必ずリピートするので、お客は増えるがパンの供給量は限られているので、必然的に争奪戦になるのである。
店主兼DJとお話ししたところ、東京に出店しないか?というオファーは毎日山の様にあるという。東京でのビジネスはポップアップストア以外には考えていないそうであり、神奈川県の半島先端から移る予定は無いと言う。直近の設備投資は駐車場を完備した事と思われ、メジャーになっても店舗の移転も無いと思われる。東京だけがビジネスの中心ではないと言う事をこのパン屋は示唆している。大音量のヒップホップに関するクレームは聞いた事が無いので、このパン屋はこのスタイルのまま未来永劫続いて欲しいものである。
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