同級生を治療する
同じ場所で15年以上クリニックを運営していると、同級生が筆者を訪ねて来る事がある。多くの場合は歯科治療を目的として訪ねて来るので、主訴の解決を目的とした歯科治療を行う。
同級生の多くは会話のテンションも同級生のままなので、診療モードの筆者との解離はあるが、特に大きな問題は無い。診療中の筆者は集中しているが、例外的に同級生の診療中は学生時代を思い出す事も多い。卒業から30年以上経過してから、同級生の治療するのは非常に奇妙な経験ではある。
長らく会っていなかった同級生でも少し会話すると、お互い学生時代に戻った様に感じるのは不思議なものである。筆者は私学の中高一貫校に通わせてもらったので、同級生とは6年間同じ時間を過ごしたという経緯があるが、学生時代に同級生の口腔内を治療するとは夢にも思わなかった。
近年では趣味とライフスタイルが近い人と行動を共にする事が多かったので、筆者にとって同級生というのは特異な存在ではあるが、昔を思い出しながら治療するのも良いものである。
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