2023年10月05日 歯内療法・根管治療 歯科大学によって講義の内容が大きく異なる事はあまり知られていない。その中でも歯内療法・根管治療(歯を保存する為に行う歯の内部の治療)に関しては歯科大学によって講義の内容が大きく違うのは今も変わりないだろう。現代の歯科治療では歯科用拡大鏡などの使用による超高倍率に拡大された明視野と、各種歯科材料の進歩により治療精度が大幅に向上している。 歯内療法・根管治療においても前記した歯科治療の前提条件が進化しているので、最新で世界標準の治療概念を理解して確実に実践する必要がある。如何なる時代背景であっても術者である歯科医師の知識がアップデートされている事と、確実な治療テクニック・治療センスが重要になる。 歯内療法・根管治療に関しては洗浄と消毒がポイントである事に変わりは無いが、洗浄と消毒に対する考え方とテクニックは筆者が学生時代に講義を受けた時と、最新の世界水準とは異なっている。こうした異なっている部分を認識してアップデートする事が重要なのであり、(痛みの原因となる感染根管治療の必要が無くなる為と感染根管治療の確実性が高まる為に)患者さんの利益に直結する。具体的には従来の知識と手技に加えて、臨床の20%をアップデートする感覚であろう。実は歯内療法・根管治療の分野はインプラント治療と比較して地味に捉えられる事が多く、多くの歯科医師は歯科大学卒業時の知識のまま臨床を行っていることが多いのではないだろうか。 現代の歯科治療は超拡大された明視野と、治療に関するアップデートが不可欠なのである。 医療法人社団 K-スマイルデンタルクリニック 理事長 北田雄丈 〒110-0005 東京都台東区上野6-16-16 上野ORAGAビル6F 03-5816-0345