2022年11月24日 メタルとセラミック 歯科治療の中で、神経の治療が必要な程ではないが、虫歯は浅くはないという中程度の虫歯を治療する場合には、小さな虫歯を治療する歯科用レジンを詰めて硬化させる修復方法では歯科用レジンが割れてしまう可能性が高い。中程度の虫歯を治療する場合には、型どりをして作成した人工歯を接着して修復を完了する事が多い。型どりして作成する人工歯には、金属の物と非金属の物があり、現代の歯科治療では金属の人工歯を使用するメリットはあまりない。 現代の歯科医療では、天然歯に近い特性を持つセラミックが非金属の人工歯の代表であり、歯の修復にセラミックの人工歯を使用するメリットは多い。虫歯が深い場合、金属の人工歯で修復すると不快症状が残る場合がある。セラミックの人工歯を使用するメリットに、深い虫歯でもセラミックの強度を担保できる点と、不快症状が少ない点、虫歯の再発が少ない点がある。接着様式も金属と非金属では全く異なるので、人工歯が外れるというトラブルも圧倒的に少ない。 虫歯を除去した後に形を整えて型どりを行うが、金属と非金属のセラミックでは材料の特性が大きく異なる為に、その形の整え方と型取り前の削った歯の理想形が大きく異なるので、歯科医師は金属を使用する治療とは別の視点を持って治療する必要がある。使用する器具も異なるので、非金属のセラミックで歯を修復する専門のコースの受講と研鑽も必須であろう。 重要ではあるが、あまり知られていないテクニックと歯科医師のセンスが非金属のセラミックを使用する歯科治療には必須なのである。 医療法人社団 K-スマイルデンタルクリニック 理事長 北田雄丈 〒110-0005 東京都台東区上野6-16-16 上野ORAGAビル6F 03-5816-0345